親の家の片付けを始める前に知っておきたい3つの準備

親の家の片付けを始める前に知っておきたい3つの準備 相続・お金

実家の片付け、どこから始めればいい?

親の家を片付けようと思っても、
いざ取りかかると「どこから手をつけたらいいの?」と戸惑う人は多いものです。

押し入れいっぱいの思い出の品、古い書類、使わなくなった家具。
どれも親にとっては「簡単には捨てられないもの」ばかりです。

この記事では、単なる「片付けの手順」ではなく、
親の気持ちを尊重しながら、後悔しない片付けを進めるための準備を3つ紹介します。
いきなり作業を始める前に、ぜひ心に留めておいてください。


1. まず「片付ける目的」を親と共有する

実家の片付けがうまくいかない理由の多くは、
「親と子で目的が違う」ことにあります。

子ども側は、

「物が多すぎて危ない」
「早めに整理しておいたほうがいい」
と実用的な理由で考えることが多いですが、
親にとってはそれらの物が人生の記憶そのもの

だからこそ、「捨てる」ではなく「整理する」「思い出をまとめる」と伝えることが大切です。

「お母さんが大切にしてきたものを、ちゃんと形に残しておきたいんだ」

といった言葉を添えるだけで、
親の気持ちがぐっと前向きになります。

✔ ポイント

  • 目的を「片付け」ではなく「安心のための整理」として共有する。
  • 「誰のための片付けなのか」を最初に明確にしておく。

この段階を飛ばすと、後でトラブルになりやすいので注意です。


2. 心の準備を整える──“物”よりも“気持ち”を片付ける

親子で写真アルバムを見ながら思い出の品を選別する様子

実家の片付けは、単なる掃除ではありません。
それは、親の人生をたどる時間でもあります。

子ども世代にとっては“モノの整理”でも、
親にとっては“思い出とのお別れ”。

だからこそ、焦らず、親の気持ちに寄り添う姿勢が何より大切です。

こんな気持ちの準備をしておくとスムーズです

① 「全部はできない」と割り切る

1日で終わらせようとせず、1箇所ずつ区切って進める。
今日は“押し入れ”、次は“タンスの引き出し”というように。

② 親のペースを尊重する

自分が手を出したくても、親が迷っているときは待つ。
「まだ置いておきたい」には理由があります。

③ 感情を共有する

「懐かしいね」
「これ、あの時の旅行の写真だよね」

ただの片付けが“思い出を語る時間”になります。
これが親にとっての心の整理にもつながるのです。


3. 実際に始める前に「準備しておきたい3つのこと」

片付けを始める前に、次の3つを整えておくと、
作業がぐっとスムーズになります。


① スケジュールを決める(短期集中はNG)

親の体力や気分を考えて、1回2〜3時間程度が理想です。
集中力が切れる前にやめることで、親も疲れず続けやすくなります。

「今週は押し入れ」「来週は本棚」といった小さな区切りで、
達成感を積み重ねるのがコツです。


② 捨てる・残すの判断基準を作っておく

曖昧なまま始めると、途中で話が止まってしまいます。

判断の基準を、次のように分けてみましょう。

カテゴリー内容対応
よく使うもの今も生活で必要残す
思い出のもの写真・手紙・記念品など相談して保管 or デジタル化
不要なもの壊れた物・期限切れの書類など処分候補
迷うものすぐ決められない“保留ボックス”へ

「迷うもの」を分けておくと、
親もプレッシャーを感じずに整理を進められます。


③ 業者・家族の協力体制を整える

量が多い場合は、最初から業者を頼る前提でも構いません。
無理をして腰を痛めてしまう人も多いため、
専門の遺品整理士やシニア向け片付けサービスを検討するのも賢い方法です。

また、兄弟姉妹がいる場合は、
「誰がどの範囲を手伝うか」も早めに話し合っておきましょう。

片付けの最中に意見が割れると、
作業そのものが進まなくなってしまいます。


実家の片付けで起こりがちなトラブルと対処法

親子で「残す・迷う・手放す」に仕分ける箱を使った片づけ

●「勝手に捨てた」と親に怒られる

→ 処分前に必ず「写真に撮って確認」する。
 捨てるか迷ったら“保留箱”へ。

● 兄弟間で意見が合わない

→ まず「親の意向」を最優先に。
 誰の意見が正しいかではなく、親が納得できるかで判断。

● 作業が進まずストレスがたまる

→ 無理せず一時中断してOK。
 片付けは“親子関係のリハビリ”のようなもの。
 お互いに感情を整理する時間でもあります。


「片付けながら感謝する」──気持ちの区切りをつける時間に

片付けをしていると、
親の生き方や家族の歴史があちこちに残っていることに気づきます。

「このお皿、子どものころよく使ってたな」
「この手紙、昔は何度も読み返してたんだね」

それを一緒に見て語る時間は、単なる作業ではなく、
親への感謝を伝えるきっかけになります。

物を減らすことが目的ではなく、
「ありがとう」を積み重ねる時間。
これが実家の片付けの本当の意味なのかもしれません。


まとめ:「親の家の片付け」は“思い出を整理する”こと

実家の片付けは、「物を捨てる作業」ではなく、
“親の人生を丁寧にたどる”時間です。

焦らず、怒らず、笑いながら。
時間をかけて進めることで、
親との関係もやわらかく変化していきます。

片付けとは、思い出と感謝を整理すること。

捨てることより、話すことを大切に。

今日できる一歩から、少しずつ始めていきましょう。

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