介護保険でできること・できないこと

はじめに:介護保険の仕組み、ちゃんと知っていますか?

「介護保険を使えば、全部カバーされるんでしょ?」
実はこの認識、少し誤解があります。

介護保険はとても助かる制度ですが、
**“できること”と“できないこと”**がはっきり分かれています。

この記事では、制度の基本と、
実際にどんなサービスが受けられるのかをわかりやすく整理します。


① 介護保険で「できること」

介護保険は、要介護認定を受けた人が
1〜3割の自己負担で介護サービスを利用できる制度です。

在宅介護(自宅での生活を支えるサービス)

  • デイサービス(通所介護)

  • ホームヘルパー(訪問介護)

  • 訪問看護・訪問入浴

  • 福祉用具の貸与・購入補助

  • 住宅改修(手すり設置・段差解消など)

💡 ポイント
自宅で暮らし続けるためのサポートが中心。
1ヶ月に利用できる上限額(支給限度額)が決まっています。


② 介護保険で「できないこと」

介護保険は「介護そのもの」に限定されています。
次のようなものは対象外です。

  • 食費・家賃・光熱費などの日常生活費

  • 医療費(病気の治療は医療保険の範囲)

  • 介護保険外のサービス(買い物代行・掃除など)

  • 介護施設の「入居一時金」や「保証金」

👉 つまり、生活費+介護費+医療費のトータルで考える必要があります。


③ 介護保険を使うための流れ

1️⃣ 要介護認定の申請
 → 市区町村の介護保険窓口で申請。

2️⃣ 訪問調査・主治医意見書の提出
 → 専門員が本人の状態をチェック。

3️⃣ 要支援1〜要介護5までの認定
 → 介護の必要度に応じてサービス内容が決まる。

4️⃣ ケアマネージャーとプラン作成
 → 利用者に合わせた介護サービスを選定。

5️⃣ サービス利用スタート
 → 月ごとに利用実績に応じて1〜3割負担で支払い。

💡 申請から利用開始までは2〜3週間が目安です。


④ 介護保険の“落とし穴”を防ぐコツ

介護保険を過信しすぎないことが大切です。
次の3点を意識しておきましょう👇

  • 「できる範囲」を理解しておく(生活費は別)

  • 介護度が変わると、使えるサービスも変わる

  • ケアマネージャーに定期的に相談する

制度を“上手に使いこなす”ためには、
早めの相談+定期的な見直しがポイントです。


おわりに:制度を知ることが“家族の安心”に

介護保険は、家族の負担を軽くしてくれる大切な仕組みです。
でも、すべてをカバーしてくれるわけではありません。

「どこまで国の制度に頼れて、どこから自分たちで備えるか」
その線引きを知るだけで、介護への不安はぐっと小さくなります🌿

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